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バリフライトツァー2006年6月-7月

Issue 2006.07.10

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2006.07.07(金)

昨日のライヴの興奮が冷めず、今朝まで引きずっていた。素晴らしい音楽は、人を幸せにしてくれる。飛べなかった日々の不満が昨日のライヴで吹っ飛んでしまったかのようだ。昨日までの強風が嘘のように穏やかな朝だった。期待が持てそうな予感だ。

12時にホテルを出て、ヌサドゥアのいつも行く麺屋さんで昼食。隣の席に座っていたオーストラリア人のご婦人がコダックのカメラを差し出して「エラーが出ているのだけれど見て」と言った。画面にエラー標示がされていて、「マニュアルを参照せよ」と出ていた。「マニュアルはありますか?」と聞くとニコリと笑い「あなたがマニュアルよ。何とかならない?」と言った。電池を抜いて、再度、入れたが、同じだ。レンズが出たまま引っ込まないので、落としたかしてショックを与えたのかも知れない。「僕のカメラとメーカーが違うから分かりません」と言ったら「そのカメラちょうだい」と笑って言った。「上げられないけれど、撮ってあげる」と言って4人の人たちを撮影した。撮影した写真を液晶モニターで見せたらね綺麗に映っていると喜んでいた。

グヌンパイユンに向かう途中、ニッコウの前辺りを通ったら、空高くパラグライダーが2機飛んでいた。かなり高く上がっている。13時20分にグヌンパイユンテイクオフに着いたら、沢山の人がいた。こんなに大勢の人が集まったのは、私が来て初めてのことだ。人が多いと楽しい。リナとデシも来ていた。今日は、大繁盛かな。

飛んでいたグライダーは、見えなくなった。後で聞いたら、ティンビス方向に行き、戻れなくて、ティンビスに降りたそうだ。東風が強い時は、グヌンパイユンのお寺の所でローターが発生して潰される危険がある。高い高度で通過出来れば良いが、東風の時は、サイドの風なので浮力がなく、沈下してしまう。

13時47分にテイクオフ、風がそれ程強くないのでサポートして貰わないでも一人で出られた。出てすぐに右へ進路を取ってグヌンパイユンのお寺の上でリフトを利用して高度を獲得した。風はそれ程強くないと思うのだが、かなり高く上がる。4日ぶりのフライトなので、思わず笑顔が出る。飛びながら一人言をいいながら飛んでいる。我ながら可笑しくなる。

少し飛んでいたら、東風が強くなったようだ。それでもアクセルを使わずに進む。黄色いGINのグライダーがテイクオフした。後で聞いたら、マレーシアのフライヤーでブーメラン3に乗っていたそうだ。東に向かい、どんどん進んで行った。14時30分にぷーたさんがテイクオフした。ぷーたさんと並んで飛び、写真を撮影した。

さっきブーメラン3がニッコウに向かったので、私も、ニッコウに進路を取った。アクセルを使わないと5km/hr程度、アクセルを踏むと15km/hr出る。ニッコウ上空には誰もいない。ブーメラン3も戻っていた。ニッコウからの帰りは、最大60km/hrの対地速度が出た。あっと言う間に、グヌンパイユンテイクオフ前に着いた。

風が強く、ぷーたさんがグヌンパイユンテイクオフにトップランアプローチしたら、高く持ち上げられたと無線で言って来た。「トップランが出来そうもないのでバロンの先のビーチに降ろします」と無線で連絡して来た。この時、クトゥに携帯で「迎え頼む」の依頼をしたそうだ。
「私がトップランしてみますから、待って下さい」先日の風は、40km/hr以上出ていて、その時も楽にトップラン出来たので、今日の風なら問題ないと思っていた。高度をテイクオフレベルよりも低くして、西から斜面を舐めるように斜めにアプローチした。トップランポイントの上空でアクセルとブレークをコントロールして静止した。そして、後ろに下がらないようにアクセルを踏みながら、徐々にブレークコードを緩めて行くと、少しずつ沈下した。充分にトップラン可能と判断して、アクセルを踏み込みゴーアラウンドした。「高度を低くアプローチすれば大丈夫ですよ」「はい、ありがとうございます」

私のトップラントライを見ていたぷーたさんは、その後に、見事、トップランした。クトゥには、ビーチ迎えは、携帯でキャンセルしたそうだ。ブーメラン3も降りたそうだ。私は、見ていなかったが、トップランは危険な状態だったらしい。数機のグライダーが翼端を折ってトップランアプローチしていた。翼端を折ると、空気抵抗が増し、強風の時には、後退してしまうことがある。今日の風は、初中級機には、限界を超えているかも知れない。案の定、翼端折りした機体が、ドンドン後退して行き、ローター域に入った。あっと言う間に、リフトを失い、降下した。木に引っ掛かり、大事には至らなかった。次のパイロットも同様に翼端折りだ。上から見ていて、ハラハラドキドキだ。「もっと前に出ないと・・・」独り言を言いながら見ていた。やはり、ローター域に後退させられて、背中からドスンと落ちた。怪我しなければ良いが・・・。

飛んでいた4機が全部降りたが、木に引っ掛かったり、転んだりと危険なトップランばかりだった。全員が降りて飛んでいるのは、私ばかりだ。
このフライトは、2時間10分だった。グヌンパイユン寺院の上空で、217m迄上昇した。ビデオも沢山撮影した。

180mの高度から海に出て高度を下げた。テイクオフレベル以下迄、下げて、さっきと同じように、西から斜面を舐めてアプローチした。テイクオフの前の方、真ん中で静止して、高度を下げた。約1mの高さになった時に、両方のBライザーを静かに引いて着地した、着地と同時に、掴んでいたBライザーを思い切り強く引いて、キャノピーを静かに降ろした。今日も、巧く行ったぜ。「イェイ!」と叫んだら、リスキーとグロウが「イェイ」と親指を立てて応じてくれた。(*^_^*)

今日は、各国のフライヤー、沢山の人で大賑わいのグヌンパイユンだ。やはり、人が多いと楽しいし、盛り上がる。ジミー、リスキー、グロウ、ライアン、そして、フランス人のオリビエ。マレーシア人は、怪我はなく、引き上げたそうだ。危ないトップランした人たちも怪我は無かったそうで一安心。木に引っ掛かったキャノピーの回収をしたサポータの皆さんは、回収費を得てホクホクだ。(*^_^*)

約1時間、テイクオフで皆さんと談話して、疲れも取れたので再フライトした。16時52分テイクオフ。無線で「少しマヌーバしますので、ビデオ撮影して貰えますか?」ぷーたさんに連絡した。リスキーとグロウも、テイクオフの前に来て見ている。先日、風が強い時にティンビスでマヌーバしたのを見ていたリスキーが「凄い!」と言っていたので、ちょっとサービスしてやろうと思ったのだ。グヌンパイユン寺院上空で高度を獲得して、Aストールから始めた。両方のAライザーを思い切り強く胸まで引いた。「バサッ」と言う音と共に、キャノピーが形を無くし潰れた。同時に沈下した。帰宅後、バログラフを転送して確認したら、60m以上の沈下があった。

再び、高度を獲得して、テイクオフ前に移動して、片翼潰しを左右2回ずつ行った。最後の右翼潰しは、少し派手にやった為に、お釣りが来た。大きくローリング・ピッチングして沈下した。下で見ていた人たちは、ヒヤリとしたことだろう。でも、すぐにリカバリーして機体を安定させた。オールド・アルゴンなので、これ以上、機体を虐めるのは可哀想だ。この辺りで止めておこう。(^_^;)

このフライトは、50分間だった。結果、今日の合計フライトは3時間となった。最後のトップランも、同様にピタリと決めた。勿論、翼端折りはしないで、アクセルとブレークだけのコントロールで降りた。同様に着地前にBライザーを引いて、着地後にすぐにキャノピーを降ろした。

飛べると嬉しい。帰りは、例の水餃子を食べた。中国系の人が経営している店だ。息子がとても立派な身体をしている。愛嬌があり、明るい。私は、このような若者が好きだ。久しぶりのフライトで心地よい疲労感で満足の一日だった。

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